人類が空を飛び始めて100年余あまり。長年人類の夢であった「飛行」というものの魅力がぎっしりと詰まった航空博物館がミラノ北郊外、マルペンサ空港の近くにあります。その名前はボランディア(Volandia)。イタリア語の飛ぶ「volare」という言葉が語源になっています。イタリアはもちろんのこと、ヨーロッパ内でもその規模は最大級の航空博物館です。
巨大な敷地に圧巻のコレクション
ボランディアは2010年にオープン。この航空博物館の敷地面積は25万平方メートル、100機以上の航空機が展示されており、気球やヘリコプター、ドローン、宇宙ロケットまで飛ぶことに関連したものはほぼ全て網羅した圧巻のコレクションが魅力です。飛行機以外にも自動車の展示スペース、宇宙開発部門もあります。
かのレオナルドダヴィンチも飛ぶことに長年夢を抱いていたというもの有名な話ですが、企画展示でダビンチの模型もされていました。
航空ファンにはたまらないさまざまな飛行機展示
展示はブースに分かれて展開しており、大小さまざまな飛行機が展示されています。一人乗りのコンセプト機のようなものから大型のジャンボジェット、軍用機など航空ファンにとってはたまらない内容となっています。
主に屋内スペースには小型の飛行機、野外スペースには大型機が展示されています。航空機のプラモデルを展示しているショーケースもあり、まさに飛行機に関して大抵のことは網羅していると言えそうです。
身近に飛行機を体験できる
外には大型機が展示されていますが、こちらは中に入れるようになっており、コックピットなど普段は見ることのできない飛行機の魅力に触れることが可能です。マルペンサ空港に隣接している立地条件を活かして本当にさまざまな飛行機を見ることができます。
実際に操縦桿を握ったりもできるので、小さな子供連れの方でも楽しめそうです。
ヘリコプターや未来のコンセプト機もありました。
ジブリ作品で有名になったカプローニ記念館
ジブリ作品「風立ちぬ」に登場することで有名になったカプローニ(ジョヴァンニ・バッティスタ・カプローニ(Giovanni Battista Caproni)とは実際にイタリアに存在した人物で、航空用のエンジン開発者であり、航空機・自動車などのメーカーカプローニ社の創業者としてイタリアでも航空機に携わった第一人者として有名です。
こちらではカプローニ氏が初期に設計した飛行機、カプローニ氏のさまざまな功績が展示されています。
敷地内にはカプローニ礼拝堂と呼ばれる、小さな教会もあります。昔は飛行前に無事を願ったのかもしれません。
飛行機以外にもさまざまな展示物
飛行機以外にも気球やドローンなど、新旧合わせた人間が飛行に携わったさまざまな機器類が展示されています。
宇宙開発部門もあり、フラミニオベルトーニがデザインしたことで有名な自動車も数多く展示されています。
ブックショップにはオリジナル商品やおもちゃなどが販売されています。ゆっくり観覧すると2時間以上はかかりそうな見ごたえたっぷりの内容となっています。
- ボランディア(Volandia)
- 住所:Via per Tornavento, 15, 21019 Somma lombardo VA
- 営業時間:10:00-18:00 月曜休み(冬季は土日のみオープン)
- HP
- 入場料:14ユーロ