地下鉄(Metropolitana di Milano)を利用してミラノ観光を快適に!
北イタリアの主要都市であるミラノは近郊を含めると約500万人の都市であり、市内の移動に関しては地下鉄(メトロMetro)がその主要な交通機関として機能しています。
現在ミラノ市内の地下鉄は5ラインありそれぞれ色と番号によって区別されています。色や番号によってチケットを買い分ける必要はなく、基本的には交通機関チケットを購入すればそのチケットで地下鉄以外のバス、トラムなどはすべて利用可能です。
目次
- 地下鉄の目印「M」の看板と時刻・路線の色
- 電車の乗り方と進行方向の確認の仕方
- 交通機関チケットの購入方法と改札の使い方
- その他地下鉄利用の注意事項
- 地下鉄ではスリに狙われることもあります、事前に対策をチェックしましょう
地下鉄の目印「M」の看板と時刻・路線の色
地下鉄のサインは街中に建っている赤色の「M」のマークが目印となります。こちらから下に降りていくと地下鉄の改札、プラットフォームへのアクセスが可能です。
各線とも朝は6時過ぎから運航し、平日は夜の12時過ぎぐらいが最終になります。土・日曜日は本数が減りますが、こちらも12時すぎぐらいが最終。ミラノの地下鉄の入口は駅ごとに地下へ繋がる昇降口ありますが、夜遅くなると閉まってしまう昇降口もあります。しかし地下鉄が動いている時間帯なら必ずひとつは空いているはずなので落ち着いて探してみてください。ミラノの地下鉄はATMという会社が運営しており、HPから時間も検索できます。
プラットフォームと電車の色
地下鉄の5ラインはすべて色ごとに分かれていますが、プラットフォームや電車の色もそのラインごとに統一されています。地下鉄(メトロ)ラインはMと短縮され、M1(赤ライン)、M2(緑ライン)、M3(黄ライン)、M4(青ライン)、M5(ライラックライン)となっています。
M1のラインのプラットフォームと電車は赤色で統一。
M2(緑ライン)の場合にはプラットフォームや電車は緑で統一されています。
地下鉄は5ラインありますが、観光などメインで使用するのはM1~M3までの3ラインが主流となり市民の移動にも利用されています。
電車の進行方向の確認の仕方
地下鉄の進行方向の確認は上記のような看板で確認できます。
各ラインの地下鉄路線ではその最終駅によって進行方向を確認することになります。上記のM3のラインではCOMASINAという駅が最終駅で、こちらのプラットフォームへ進むと現在地(図では中央駅)からCOMASINA方面の電車に乗ることになります。
上記の看板では現在地から反対側のSAN DONATO方面のプラットフォームへ向かうことになります。
上記の場合にはM1(赤ライン)の最終駅(SESTO1°MAGGIO)方面へ行くプラットフォームへ行く案内板であることがわかります。こうした看板を利用して進行方向を確認しましょう。
あと乗る際に気を付けなくてはいけないのが特にM1とM2の場合、中心地などは関係ないのですが、郊外に行く場合には途中で路線が二股に分かれてしまいます。二股に分かれる場合には同じ進行方向でも最終駅が別々の電車が交互にやってきます。展示会などで有名な(RHO FIERA)へ行く場合にはプラットフォームにある電光掲示板にて最終駅を確認してから乗るようにしましょう。
交通機関チケットの購入方法とその種類、改札の使い方
市内の交通機関利用チケットは駅構内のキヨスクや券売機で購入することができます。他にも街中ではTの看板がある「tabbacciタバッキ」と呼ばれる売店でも購入可能です。筆者の場合には券売機は反応が鈍く、たまに故障していることもあるので、キヨスクに人が並んでいなければキヨスクの人に話かけて購入することが多いです。
券売機は中央駅など主要な駅では並んでいる場合もありますが、基本的には地下鉄の駅構内には必ず設置されています。
券売機はタッチパネルとなっており、希望のチケットを選んでから最後にカードもしくは現金を投入して購入します。
タッチパネルの最初には言語選択画面が表示されます。ここでは英語を選んだことにして進みます。
この画面では左上の1回券、一日券、2日以上券、10回券などの種類を選ぶことができます。ここでは一番スタンダードな左上の1回券のボタンを押して進みます。
一番スタンダードなチケットは2,2ユーロで90分有効です。このあと「Continue」を押すとカード支払いか現金かの選択画面となり、それを入れたら画面右横のカードか現金の投入口で支払いが終わるとチケットが出てきます。
左の画像が一番スタンダードなチケットでチケットを入れてから90分間は地下鉄の乗り換え、バス、トラムなどが利用可能です。右側のチケットは2,6ユーロのもので、ミラノ郊外に行く場合(M1-M3ゾーンは市内、M4以降が郊外)に必要となります。
何度もチケットを購入するのが面倒、もしくはミラノで頻繁に交通機関を利用する場合には一日券(24時間)(7.6ユーロ)がお勧めです。これがあればチケットを入れてからミラノ市内に関しては何度交通機関を利用しても構いません。2日間券(48時間)や3日券もあります。10回券など回数券もありますが、こちらは市内のみで、郊外にはいけませんのでご注意ください。
新しいチケット方式(チャージカード)
上記はミラノ大聖堂の地下鉄駅改札ですが、より近代的なイメージとなりキャッシュレスの機械も導入されるようになりました。
現在(2024年7月)では上記の新しいチャージ式のカードが登場してきました。こちらは地下鉄の駅などにある機械でチャージして何度も使用可能ですが、一度きりで使用後捨ててしまっても問題ありません。おそらく上記の旧式のチケットは少なくなり、今後はこちらが主流になるようなイメージです。券売機でチケットを買うと自動的にこちらのチケットがでてくるようになりました。
こちらがチャージ式チケットの機械です。オレンジで「Tpo up tickets」と大きく書かれています。画面に触るとチケットを入れてくださいと表示されます。
画面の下あたりにチケット挿入口があるのでそこにチケットを入れます。
次に画面右下のオレンジボタン「Top-up」を押します。
次の画面では1回分、一日券、10回券などのオプションが選べます。ここでは通常の1回を押して進みます。
ここでは一回分(2,2ユーロ)を何枚購入するかがでてきました。こちらの場合にはチケットの期限がないので、複数枚購入しておいて後日使用することも可能です。
支払い方法です。カードか現金が選べます。
画面右側にカード、現金を入れるところがあるのでそこで清算です。チケットの取り忘れに注意してください。
地下鉄の改札機での注意事項
自動改札で旧式チケットの場合必ずチケットの矢印の向きにチケットをいれて使用します。チケットを矢印と反対向きに入れると機能しませんのでご注意を。
旧式チケットの場合、中央の黄色いチケットを入れる場所にチケットを入れると向こう側からチケットが出てきますので取り忘れにも注意しましょう。スタンダードチケットの場合チケットを入れた時から90分、1日券の場合にはそこから24時間となります。トラムやバスの場合には小さなスタンプ機が車内にあるのでそれを利用することになります。
初めて地下鉄を利用する場合にはわかりにくいかもしれませんが、自動改札では機械がふたつあります。真ん中にある銀色の改札は旧カード専用、左右にあるオレンジの改札はどちらのチケットにも対応しています。
新しいチケット「RicaricaMi」の場合はチケットを差し込むのではなく、画面下の緑のランプがついている波のあたりにカードをかざして使用します。ちなみにここには通常のクレジットカードやタッチ決済対応のものではあれば使用できます。改札を出る際には対応機器が付いているゲートから出ることになりますので気をつけてください。
その他地下鉄利用の注意事項
注意しなくてはいけないのはミラノの地下鉄ではあまりバリアフリー化がされていません。中央駅など主要な駅にはエレベーターがありますが、ない場合も多く、エスカレーターを利用するイメージです。小さい駅になると階段しかない場合もあります。
それと基本的に駅にトイレはありません。コイン式の小さなトイレ、有料のトイレがある場合もありますが、基本的に駅には必ずトイレがあるわけではありません。
あとは不規則ですがイタリア国内ではストライキが行われることがあり(割合としてミラノでは金曜日に行わることが多い)そうなると地下鉄などの交通機関も動かないことがあります。
ストライキに関しては朝と夕方の通勤通学の場合のみ電車が動く場合、全く動かない場合などと発生してみないと直前までわからないことも多いです。
ストライキに関しては不規則なのでいつ起こるかわからないことが不安です。心配な方はホテルなどで聞いてみる、もしくは地元のストライキ情報サイトなどもチェックしてみましょう。
地下鉄ではスリに狙われることもあります、事前に対策をチェックしましょう
あと最後になりますが、ある意味ここで一番重要なこと。注意していただきたいのが地下鉄でのスリ被害です。
最近の車内には防犯カメラがついて対策などがされるようにはなりましたが、盗難ワースト1の状況が地下鉄などの電車への昇降時で身体が触れ合う時などを狙ってやってくることが多いです。
スリは主に観光客しか狙わず、そして日本人は元々ガードが弱いと考えられているため狙われやすいです。一番危ないのは電車への昇降時で身体が触れ合う時などを狙ってやってくることが多いです。そうゆうときは鞄に手を添えるなどして貴重品を守っているという気配りをしてください。
おすすめの盗難やスリ対策として「ミラノの治安と対策について」もチェックして安全に旅行を楽しみましょう。