様々な時代やその当時の技術を用いられて建設された教会はその時代を反映する文化や歴史の代弁者と言っても過言ではないでしょう。重厚なゴシック様式や見ごたえのあるロマネスク様式などミラノ近郊に点在するまるで美術館のような素晴らしい教会6選をまとめてみました。
目次
1.聖ステファノ・ロレンツォ教会(Chiesa dei Santi Stefano e Lorenzo)
2.Santuario della Beata Vergine dei Miracoli
3.Chiesa di San Francesco (Saronno)
4.Basilica di Santa Maria Assunta e San Sigismondo
5.Basilica dei Santi Pietro e Paolo (Agliate)
6.Chiesa di San Colombano vaprio d’adda
聖ステファノ・ロレンツォ教会(Chiesa dei Santi Stefano e Lorenzo)
聖ステファノ・ロレンツォ教会はミラノ北西郊外のカスティリオーネ オローナ (Castiglione Olona)というこじんまりした街に位置します。1422~1425年にゴシック様式で建設されたこの教会は主に聖ステファノ・ロレンツォ教会部分とカスティリオーネ オローナ洗礼堂に分かれた複合施設となっており、大学博物館(Museo della Collegiata)として運営されています。
この教会の内部および洗礼堂のフレスコ画はルネッサンス期を代表する画家であるマソリーノ ダ パニカーレ(Masolino da Panicale)によって描かれていることで有名です。
調和のとれた内部に描かれた細長い人物像が歴史を色濃く反映しています。
祭壇左側にはこの教会の建設を依頼したブランダ・カスティリオーニ枢機卿が安置されています。
そしてカスティリオーネ オローナ洗礼堂ではこの教会を代表するマソリーノ作「キリストの洗礼」と「ヘロデの晩餐会」の見事なフレスコ画が迎えてくれます。
何度も修復されているようですが、この年代のフレスコ画を鮮やかな色で見ることができるのはかなり貴重な場所と言って過言ではありません。来館者はさほど多くなく、静かにゆっくりと観覧できるイメージでした。
・大学博物館(Museo della Collegiata)
住所:Via cardinal Branda, 21043 Castiglione Olona VA
開館時間:9:30-12:30 14:30-17:30 月、火曜日休館(季節により変更有)
入場料:6ユーロ
Santuario della Beata Vergine dei Miracoli
こちらの教会「Santuario della Beata Vergine dei Miracoli」はミラノの北郊外、サロンノ(Saronno)という町にあります。この教会は治癒力があると民衆に信仰されていたマリア像が祭られていた礼拝堂を取り壊し1498年から再建が始まり1666年に完成したとされています。
この教会の名前は奇跡を起こしたマリア像の聖域と呼ばれ、再建を命じたのは当時ミラノの大司教であったサンカルロボロメオ。建築には最高の建築家の一人とされたジョバンニアマデオ(Giovanni Antonio Amadeo)、画家のベルナルド・ルイーニ(Bernardino Luini)などが選出され当時では最高の芸術家たちが集められたことが伺えます。
教会内部の装飾も見事で見ごたえ十分。地元の信者の方が多く来館しているようでかなり静かな雰囲気でした。祭壇の奥にも歩いて入ることができました。
奇跡のマリア像は教会祭壇上部に設置されています。
マリア像を取り囲むように描かれたドームのフレスコ画はガウデンツィオ・フェラーリ作のものであり「天使のコンサート」と題されています。
内部には彫刻家アンドレアダミラノ作の彫刻などもあり、地方都市の教会とは思えないような数々の傑作が集結されています。
住所:Piazzale Santuario, 2, 21047 Saronno VA
開館時間:6:30-12:00 16:00-19:00
Chiesa di San Francesco (Saronno)
こちらのサンフランチェスコ教会(Chiesa di San Francesco)は同じくサロンノの街にあり、上記(Santuario della Beata Vergine dei Miracoli)の教会から徒歩圏内にあるため一緒に観覧されるのがおすすめです。
この教会は1297年に再建されたとされていますが、3層に分かれた身廊にはすべてフレスコ画が描かれており統一感のある見事な空間を作りだしています。
住所:Piazza S. Francesco, 21047 Saronno VA
開館時間:7:30-12:00 16:00-18:30
Basilica di Santa Maria Assunta e San Sigismondo
「Basilica di Santa Maria Assunta e San Sigismondo」はミラノの東郊外Rivolta d’Addaに位置する教会で11世紀にロマネスク様式で建築されました。
教会は何世紀に渡り改築されたそうですが、20世紀初頭に元のロマネスク様式に復元されました。
内部には歴史の奥深い魅力を放つ様々な装飾がされています。
祭壇裏側のフレスコ画とステンドグラス。こちらの教会のフレスコ画の一部にもベルナルディーノ・ルイーニが携わったことが記録されています。
主祭壇の作品は18世紀に描かれたそうですが、様々な年代が織りなす建築様式を垣間見れるのもこの教会の特徴のひとつです。
Basilica di Santa Maria Assunta e San Sigismondo
住所:Piazza Vittorio Emanuele II, 26027 Rivolta D’adda CR
開館時間:7:30-12:00 14:30-18:30
Basilica dei Santi Pietro e Paolo (Agliate)
「Basilica dei Santi Pietro e Paolo」はミラノ北郊外にあり10~11世紀にロマネスク様式で建設された教会でゴツゴツとしたファザードが特徴的です。
入り口にあるモザイクも美しく如何にも年代を感じさせます。
内部は古いロマネスク様式のそれであるように窓が小さいためかなり薄暗く、かつて壁面にはフレスコ画が描かれていたそうですが年月による劣化が見て取れました。
本当は隣接する洗礼堂の内部も見れるとのことでしたが、こちらは訪問前にホームページから予約し訪れたのですが対応する人が不在で観覧できませんでした。ホームページ上では訪問時に任意で教会の維持費献金のため70ユーロの寄付お願いすると表示されています。
住所:Via Cavour, 28, 20841 Agliate MB
開館時間:8:00-17:30
Chiesa di San Colombano vaprio d’adda
こちらの「San Colombano 」教会はミラノの東郊外アッダ川右岸にあります。12世紀初頭にロマネスク様式で建設されました。
内部はシンプルではあるものの細部にはロマネスク様式らしい彫刻が随所に見られ、謎めいた雰囲気は一見の価値があります。
住所:Via Don Moletta, 20069 Vaprio d’Adda MI
開館時間:情報なし Tel:029094017
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