ミラノ大聖堂広場から徒歩2~3分の距離にあるアンブロシア―ナ絵画館(Pinacoteca Ambrosiana)はミラノの美術館の中でも選りすぐりの大作が鑑賞できるおすすめの絵画館(美術館)です。ミラノ在住の筆者もミラノの中でもイチオシの美術館なので、ミラノでどこか美術館に行きたいと興味のある方にはおすすめの美術館となっています。
アンブロシア―ナ絵画館と図書館の歴史
アンブロシア―ナ絵画館は図書館も併設されており1609年に公開されたヨーロッパの中でも非常に古い歴史を持っています。現在でも図書館は市民に開放されています。
この美術館の主なコレクションはルネッサンス期のものであり、レオナルドダヴィンチ、ラファエロサンティ、カラヴァッジョ、ボッティチェリ、ティツィアーノなどイタリアルネッサンス黄金期を代表する大作が展示されています。これだけ見事なコレクションはまさにミラノ随一と言っても過言ではないでしょう。
建物は歴史ある建造物であるため重厚感のあるゆったりとした空間で鑑賞ができます。作品以外にも壁面のモザイクや「文学者の庭」と呼ばれる中庭があり、ヨーロッパの歴史を感じにはおすすめのスポット。
美術館は一時間ほどで鑑賞ができます。建物は3階建てとなっていますが、一部エレベーターも利用できます。絵画館というカテゴリーになっていますが、彫刻やお皿など調度品も展示されています。
世紀の貴重なコレクション達
こちらの絵画館を代表する一枚がラヴァッジョ作「果物篭」。
こちらはバチカン市国のラファエロの間にある「アテネの学童」の下絵です。完成品とは違う貴重なデッサン画ということもあり、作品の荒々しい感じが伝わってきます。
必見のレオナルドの間
絵画館最後のあたりには「レオナルドの間」と呼ばれる一室があり、ここにはレオナルドダヴィンチのコピー作品も展示されています。
レオナルドの間にはレオナルドダヴィンチ作の「音楽家の肖像」が展示されています。レオナルドダヴィンチ作とされる作品は生涯10数点しか存在せず、その中の貴重な一枚を鑑賞できるのが大きな目玉となっています。(こちらをレオナルドダヴィンチ作と認定しておらず、正式な作品として挙げられないという諸説もあります)
出口付近にはかつての図書館部分が展示室として使用され、まるで映画の中に飛び込んだような臨場感を感じさせます。
レオナルドダヴィンチは生前よくメモを取っていたということで有名で、レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿と呼ばれて現在でも研究対象とされており、ここではオリジナルの手稿10数点を鑑賞することができます。
アンブロジア―ナ絵画館(Pinacoteca Ambrosiana)
- 住所:Piazza Pio XI, 2, 20123 Milano MI
- 営業時間:10:00~18:00 (水曜日閉館)
- 入場料:15ユーロ
- HP